今年度の公取委の書面調査について・・・その3

  設問2 発注内容,下請代金の額,支払期日等を記載した下請取引に関する書類又は電磁的記録を2年以上保存していますか。

  回答:
   ア 保存している
   イ 保存していない(又は保存していない場合がある)

これは、「ア」になるはずだ。まさか保存してないってことはないように・・・

  設問3-1 下請代金を貴事業所で支払っていますか。

  回答:
   ア 当事業所で支払っている
   イ 本社で一括して支払っている

これ、微妙な質問だなぁ、さしずめIBMさんならどう答える?
そう、彼らは、経理が確か沖縄にある筈。調達の居る事業所でもなければ、本社でもない。
ま、一般の会社なら、経理は本社にくっついていたりするが、昨今のシェアードサービス化で、人事給与関係やら経理やらはアウトソースされることもある。

「ア」でも「イ」でもない、そういった場合はどうするか・・・どちらにも丸をつけないで出す。問い合わせがきたら、シェアードサービスで支払は○△という会社に委託しているので、記載しなかった。その様な場合の回答方法を指示してほしいとお願いして、指定方法で回答すれば良いと思われる。

社会情勢に合わせた回答枝が望まれるところだが・・・

  設問3-2 締切制度を採用していますか。

  回答:
   ア 採用している
   イ 採用していない

これは、意外に間違いやすいのではないか?納品締めにせよ検収締めにせよ締め切り制度があるということなのだ。
問題は、それが無いところ。支払は請求書がきたら・・・なんてことで、締め切り制度がぐだぐだになってないか?
支払遅延のトリガになりかねないシステムのありようを聞いているわけだ。

  設問3-3 【記載例】を参考にして,下請取引に適用している支払制度を平成25年4月の締切日を基準に記載してください(4月に下請事業者から納入(提供)がない場合には,他の月の締切日を基準に記載してください。)。
  ① 締切制度を採用していない場合には,「締切日(A)」を「給付を受領した日(A)」又は「役務提供があった日(A)」,「支払日(B)」を「実際に支払った日(B)」と読み替えて記載してください。
  ② 支払制度が二通り以上ある場合(例:月中締めと月末締めの二通りある,翌月払と翌々月払の二通りあるなど)には,(A)から(B)までの期間が最も長い支払制度を一つ記載してください。

  回答:
   締切日(A):4月30日
   支払日(B) 現金支払日:5月31日
                   手形交付日:5月30日
                   一括決済方式:5月31日
                   電子記録債権:5月31日
   (A)から(B)までの期間
                                現金:30日
                                手形:30日
                   一括決済方式:30日
                   電子記録債権:30日
   手形満期日、または債券決済日(例えば90日サイトとする)
                                手形:8月31日
                   一括決済方式:8月31日
                   電子記録債権:8月31日

これは、事実通り記載すれば良い。問題は手形の振出日と交付日にギャップがあるときの書き方だろう。
交付を前日に行うケースで記載してみた。

  設問3-4 下請事業者の給付について受入検査を行っている場合,受領日又は役務の提供日から検査完了までに要した最長期間は何日ですか。具体的に記載してください。

  回答:
   ア ●●日間(即日検査の場合は0日間と記載してください。)
   イ 受入検査を行っていない

これも事実通り記載すること。間違いやすいのは、「支払方法等について」に記載した期日を記入してしまうケース。
それは、単なる約定であって、事実ではない。指定期間の全下請取引の受領日から検査日の差の最大値を求めなければならない。(エクセルのMAX関数で出る。)
ここで気をつけるべきは、「ア」の回答に書かれた括弧書きである。初日不算入で計算する必要があることが分かる。

つづく・・・かな・・・

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この記事へのコメント

あき
2015年06月16日 09:37
こんにちわ、はじめまして。
今年度この調査を担当して不思議に思ったことがあり調べていたらここにたどり着きました。

設問3-4 下請事業者の給付について受入検査を行っている場合,受領日又は役務の提供日から検査完了までに要した最長期間は何日ですか。具体的に記載してください。

ど素人なので基本的な事を聞いていたらすみません。
この設問の意図がさっぱり分からないんです。
支払は受領した日を基準にしてその30日後には払ってるので検査期間は関係ないように思えるのですが、なぜ聞かれるのでしょうか?

2015年06月17日 00:47
以下は、2015年度版の設問番号でお答えします。

ご質問いただいた件、検査期間が長いケースが想定されるので、支払いが適法に行われたかを知る上でこの設問が設定されています。

2015年度の調査票の設問1-4では記載事項を問うていますが、この中に検査期日が入っています。
これは3条の書面の記載事項に関する規則に定義された記載事項ですから、記載しているかどうかがまず問われています。

そして、設問3-4で支払いの基準の要件として検査を定めているかを問うた上で、設問3-6で検査に要した期間は最長どれくらいかを問うています。

これは支払い期日の要件の60日以内ということに対して実行が伴っているかを調査するものです。
中には60日を超える検査期間が必要な方もおられるようですから、支払いがきちんと行われているかを確認する上で必要な設問なのです。

なお、私が身を置く業界では納入後7日くらいの設定になっていますが、これを超えると、立入検査では「約定違反」との指摘につながります。

これらの質問は関連性のあるものが設定されていて、答え方を間違うと、違法性をゲロする格好になりますので事実通りに記載することはもちろんですが、回答の関係性が崩れていないかをきちんと確認しましょう。
あき
2015年06月17日 16:14
丁寧なお返事、ありがとうございました^^

すみません、まだ分からない事があるので質問させてもらってもいいでしょうか?
お忙しければスルーで構いませんので!

>そして、設問3-4で支払いの基準の要件として検査を定めているかを問うた上で、設問3-6で検査に要した期間は最長どれくらいかを問うています。

今回の回答では、検査もしており、最長29日と記入しました。

検査の完了日とは関係なく、下請先に対しては受領した日から必ず60日以内になるよう支払いをしているのですが
それでも検査期間が長いと約定違反となるのでしょうか。。。?
2015年06月17日 21:38
何か、根本的な勘違いがあると思います。

先のコメントには受領日を起点に30日後には支払っているとお書きになりましたが、今回のコメントには受領した日から60日以内となるよう支払っているとお書きになっていますね。

いずれにせよ、法の要件は、受領日を起算日として60日以内のできるだけ短い日を支払日と定めなければなりません。また、その期日から遅延してもいけません。

すなわち、仰せのように払えば良い、もしくは払っていれば法に抵触しないというわけではありません。

また、約定違反と申し上げているのは、検査期日をなん日と定めているかに対する結果との齟齬をいうものですから、いただいている情報だけでそう裁定が下るものではありません。
あくまでも、例示としてご説明した、納入後XX日と決めてそれを守らなければ約定違反とされるものですが、それはこの調査で判定されるものではありません。

ところで、1-4、3-4はどうお答えになっていますか?

資材取引基本契約、3条書面の記載事項との相関で、適切な回答肢が選べていますか?

例えば、検査に最長29日かかったと仰せですが、その状態で3-4の設問に対し回答を2と選び、30日後に払っているとされた場合には、矛盾が生じます。

わずか1日のギャップで経理処理が行えるとすれば、それはかなり荒技をお使いなのかもしれません。

通常、経理は支払いの計画を立てますので、検収ベースの情報、もしくは請求書ベースの情報がなければ支払いの照査ができません。照査できないものを払うはずがありませんから、かなり無理をしていることがわかります。
検査官はこういったところを見逃しませんので、こういった矛盾点は記録され、反面調査で下請けがネガティブな答えを書こうものなら、即刻立ち入り検査の通知を受け取ることになるでしょう・・・

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